夫婦の食卓+2

夫の夕食

【妻】
　やっとみんなちょっとずつ動き出した！わ～い。これでなんとかなります。
　っていっても業者のほとんどが今日は午前業務。一応開くけど配達とか受注とか無理らしい。そんなだっけ？そういえば昔ＯＬさんだったころは、仕事納めの日と仕事はじめの日は半日業務だった気がする。一応半日業務なんだけど、年賀状書きが終わらなくて残ってた気がする。
　まあ、どうであろうと私は変わらないわけですが、通常どおり業務。
　病院の営業開始とともに運ばれる入院患者さん。今年は餅を喉につまらせた人がいなくて本当よかった！しかし正月早々ノロはまだ流行っている様子。
　ウィルスに正月の概念はないからね。

【夫】
　なんというか、夕方から急激に小麦粉を食べたくなる。で、夕食は小麦粉を使った何かにしようと思ってネットを検索する。
　なんかいろいろ見つかるんだけど、どうも小麦粉っぽさが低いものばっかり。私は小麦粉が食べたいのです。
　結局、私がつくったものは「ピン」といって、まあ要するに小麦粉を水でといて焼いたもの。
　しょぼいなぁとお思いでしょうが、しょぼいです。でもうまい。

夫の夕食

【妻】
　正月早々、出入りの業者さんの一人に今月限りで閉店を告げられる。正月早々、買っておいた漬物の賞味期限が切れていたことに気づく。正月早々今日使う予定だった食材の一部が発注されてなかったことに気づく。正月早々、調理師さんに煮物焦がしたけどどうしようって言われる。
　正月早々……まだ松の内。はやくあけろ、松。
　テレビをみればまだ箱根駅伝。どうやら正月らしい。この寒いのに、よく走るなぁ。アノ子らの一部はもう平成生まれ。とかちょっと思ってみるあたりに正月らしさをかもし出してみる。

【夫】
　寒いのによく走るなぁと言うか、やつらは学生なので、正月くらいしか二日もかけて走る時間がとれないんじゃないかと解釈している。　
　一方わたしの方は、正月以外にもダラダラする時間はあるし正月にもダラダラする時間はある。よって正月だろうと何だろうとダラダラしたいときにダラダラする。
　そして自分で作る夕食は、 「うどん」「筑前煮」「ミニサラダ」。
　しょぼいなぁとお思いでしょうが、しょぼいです。でもうまい。

夫の夕食

【妻】
　そして二日目も遅番。今年は6日まで家で夕食を食べられません。きっとそれまでにおせちは悪くなるか無くなることでしょう。
　悔しいので夜おせちつまんでお茶飲んで、正月番組をみてだらだら過ごします。太るなそれは。
　今年は黒豆がことのほかうまくできていて嬉しい。数の子はやっぱり苦手だ、やっぱり水あめ入れると煮物の照りが違う、な。等々思いながら、結論正月はろくな番組をやっていないが、見てしまう自分もろくなもんじゃない。

【夫】
　妻は基本的に魚のタマゴが嫌いだ。私は基本的に魚のタマゴが好きだ。必然的に、数の子がほとんど私のものになる。ウハウハ状態。
　ところで、今年のおせちで一番おいしいのは昆布巻き。そもそも昆布のモノがいいこともあり、非常に良い味が出ている。もっとたくさんつくっておいてくれればいいのに。
　妻は基本的に昆布巻きが好きだ。私も基本的に昆布巻きが好きだ。なので必然的に、 取り合いになる。非ウハウハ状態。

夫の夕食

【妻】
　あけましておめでとうございます。今年は天候もよく、無事2007年がはじまりました。
　妻は初日から仕事。正確には初日から早番で遅番、つまり通し。ぎりぎりまで作ろうかどうか迷ったのですが結局昨日作った「おせち」。まあ今年は手抜きというか、食べたいもの、作りたいものしかつくらなかったわけですが。
　例年のように「お重ないから」ってタッパに詰めておいたら、今年はだんなさんが自分で盆膳だして盛り付けてくれた。盆膳に盛ると3割増し立派に見えます。
　今年のおせちは「昆布巻き」「数の子」「なます」「栗きんとん」「黒豆」「のし鶏」「筑前煮」シンプル。

【夫】
　あけましておめでとうございます。
　バイト行って帰って来てちょっと修士論文手直しして妻がつくり置きしていってくれた料理を食べる。
　今年もそんな一年（まだ言ってる）。
　今日の夕食は「おせち」「筑前煮」